ここ数年、薄毛に悩む女性が増えてきたと聞きます。
実際、AGAクリニックにも女性の相談者が増えているのだとか。
しかし、女性の場合、AGAクリニックで処方される治療薬は、副作用が強いため使用することができません。
女性用の治療薬も存在しますが、その効果は男性用の治療薬に比べれば少ないです。
そこでおすすめなのが、植毛による薄毛治療です。
植毛であれば、男性との効果の差はありませんし、髪の毛が生えてくるのをゆっくり待つわけではなく、すぐに効果がわかります。
そこで今回は、女性の薄毛対策としての植毛について解説していきます。
■まとめ
植毛手術と言えば、男性が行うというイメージがあるかもしれません。
確かに、薄毛で悩んでいる方のほとんどが男性なので、植毛手術を受ける方も男性が多いです。
しかし、実際に植毛手術を専門で行っている親和クリニックなどの植毛手術体験記や過去の症例写真などを見ると、女性も植毛手術を受けていることがわかります。
しかしその一方で、インターネットの口コミサイトなどを見ると「女性に植毛手術は必要ない」という意見も見られます。
これはなぜかというと、男性と女性の薄毛の進行パターンが違うことに原因があります。
男性の場合、男性型脱毛症特有の進行パターンに沿って薄毛が進んでいきます。
具体的に言えば、いわゆるM字ハゲやO字ハゲのように、おでこの両側やつむじが広がるように髪の毛が抜けていくのです。
このような抜け方の場合、頭皮全体で見たときの髪の毛のバランスが悪くなります。
つまり、後頭部や側頭部の髪の毛は多いのに、頭頂部や前頭部の髪の毛だけが異常に少ないという状態になるのです。
植毛手術は、人工毛植毛と自毛植毛という2つの種類がありますが、現在人工毛植毛は頭皮に拒否反応が出たり、メンテナンスが必要だったりという様々なデメリットがあるためほとんど行われていません。
そのため現在は自分の髪の毛を別の場所から移植してくる自毛植毛がメインとなるのですが、男性型脱毛症の場合は髪の毛がアンバランスに多い側頭部や後頭部の髪の毛を、アンバランスに少ない頭頂部や前頭部に移植することによって全体のバランスを整えることが可能なのです。
しかし、女性の場合は「びまん性脱毛症」と呼ばれる、髪の毛全体が均等に薄くなってくるようなタイプの抜け方をします。
その場合、どこか特定の場所の髪の毛を切り取って別なところに移植した場合、どうしても不自然になってしまいます。
このような理由で「女性に植毛手術は不要」という人がいるのです。
確かにその意見は一理あります。
全体が均等に薄くなる「びまん性脱毛症」の場合、植毛手術を行うとかえって不自然になってしまう可能性があります。
しかし、現代の女性が悩む脱毛症は、わかりやすいびまん性脱毛症だけではありません。
男性と同じようにホルモンのバランスが乱れることによって起こる女性の男性型脱毛症もありますし、紫外線を浴び続けることによって分け目周辺だけが薄くなってしまう場合もあります。
また、「フェイスリフト」と呼ばれるしわ取り手術によって傷跡ができてしまったために、その部分に植毛手術を希望する人もいます。
様々なパターンがありますが、まず「女性であっても植毛手術を受けることができる」という事実を知った上で、自分の薄毛のタイプを分析した上で、植毛手術が合うのか合わないのかということを考えてみると良いでしょう。
全体が均等に薄くなるようなタイプであれば、植毛手術はあまりお勧めできませんが、頭皮の中のどこか特定の部位が特に薄くなってきているという場合は、植毛手術をお勧めすることができます。
「男性だから」や「女性だから」という理由で植毛手術がお勧め出来る出来ないは判断できないということです。
薄毛を治療する方法は、現代では数え切れないほど存在します。
民間療法のようなものから、病院に行きレーザーによって治療するものなど様々です。
しかし、それらは王道とされる薄毛治療の手法とは少し違うところにあります。
そこで、ここでは植毛を含めて王道とされる薄毛治療の方法を4種類ご説明します。
自分の頭皮の状態と照らし合わせ、どの方法がもっとも効果的なのか考えてみると良いでしょう。
今回の記事のテーマである植毛手術です。
細かいメカニズムは後述しますが、簡単に言えば自分の髪の毛を一度抜き、それを髪の毛がない部分の頭皮にもう一度植える手術のことをいいます。
つまり、髪の毛の本数自体は変わりません。
場所が変わるだけです。
ということは、全体が均等に薄くなるびまん性脱毛症の場合は、植毛手術を受けることによって、かえって毛髪の分布バランスがおかしくなってしまう可能性があるということです。
また、1回の施術にかかる費用も高額で、100万円規模の費用が必要になってきます。
ただし、その費用をかけるだけの効果は確かにあり、元々自分の毛を植え直すだけですから、拒否反応が出るはずもなく、手術に成功ししっかりと定着すれば、その後、その髪の毛は完全に「自分の髪の毛」として毛細血管で連結し、自分の血液から栄養をもらいながら、本物の髪の毛と同じように成長を続けてくれます。
つまり、メンテナンスの必要がないのです。
毎日薬を飲み続けたり、定期的に病院に通ったりする必要がないので「1回で全て済ましてしまいたい」という方や、「徐々に増やすのではなく、一気に増やしたい」という方にはおすすめできる方法です。
育毛剤を使用する方法もあります。
ただし、インターネットの通販などで販売されている育毛剤を毎日つけるだけでは、髪の毛が増えることはないでしょう。
頭皮環境が改善され、ある程度抜け毛を防いでくれるようになるかもしれませんが、新たに髪の毛を生やすほどの高い効果は期待できません。
ただし、CM をよく放送している大正製薬の「リアップX 5プラス」は、臨床実験で効果が証明されているミノキシジルという発毛促進成分が5%配合されているため、髪の毛の成長促進や、髪の毛1本1本にコシを生み出す効果などを期待することができます。
もし、育毛剤を使った治療を考えるのであれば、リアップシリーズがお勧めです。
あるいは、現在生えている髪の毛の量に満足しており、これよりも少ない量にしたくない。
つまり、「現状を維持したい」という場合は、市販の育毛剤を使用するという形でも対応は可能です。
いずれにしても、育毛剤を使用するというのは薄毛の初期段階や、薄毛の予防段階であると考えておいてください。
本気で薄毛を治療しようと思うのであれば、今回説明する4つの処方のうち、育毛剤以外の3つの中から検討すると良いでしょう。
AGAクリニックでは、女性の薄毛に対する治療やサポートを行ってくれます。
治療薬としては「パントガール」という内服薬を処方するという方法が一般的です。
男性のAGA予防に効果的とされる「プロペシア」は、女性の場合、錠剤に触れることすら禁忌とされているので、処方してもらうことはできません。
しかし、パントガールであれば女性でも安心して使用することができます。
もちろんそれだけではなく、ミノキシジルを配合した外用薬を使用したり、育毛メソセラピーと呼ばれる育毛成分を直接頭皮に注入するという方法で発毛を促進したりしてもらうことができます。
こういった直接的な施術は、男性の場合悪玉ホルモンが体内に残っているとあまり効果はありませんが、女性の場合、悪玉ホルモンによって抜け毛が増えるといったケースが少ない分、効果が表れやすくなっています。
女性の方が育毛メソテラピーの効果が期待できるということです。
一昔前までは、育毛メソセラピーといえば育毛成分を注射器の中に入れて直接頭皮に注射針を刺して注入するという方法や、「ダーマローラー」と呼ばれる、無数に小さな針のついたローラーを頭皮の上で転がし、たくさんの穴をあけてからそこに薬液を塗りつけるという方法によって成分を浸透させてきました。
しかしこの方法は患者さんに大きな肉体的な苦痛を与えるため、「痛すぎてできない」などといった意見も多くありました。
そこで近年では針を使わない「ノンニードルメソセラピー」も普及しており、電気を使ったり炭酸ガスを使ったりして成分を浸透させるという手法がとられていますので、心理的なハードルも低いです。
ウィッグは、わかりやすく言えばカツラです。
最終手段のように聞こえるかもしれませんが、高齢の方の中には、愛用している人が実は多いという事実もあります。
かぶるだけで髪の毛が増えるという手軽さと、一般的な治療のように定期的に病院に通院したり、薬を毎日飲んだりという諸々の手間がかかりません。
ただし、自分の髪の毛ではないので、かぶっている間は違和感がつきまといますし、他の人の前でカツラを外せないというデメリットもあります。
特に、セットをしっかりしていかなければ周りの人に「不自然だ」「カツラをかぶっているのではないか」と疑われてしまう可能性もあります。
不自然にならないように定期的なウィッグのメンテナンスを行い、家族など一緒に生活している人には「自分がカツラである」ということを正直に告白したほうが暮らしやすくなるでしょう。
植毛には人工毛植毛と自毛植毛という2種類がありますが、自毛植毛のほうがガイドラインで推奨されているため、ここでは自毛植毛のみを解説していきます。
自毛植毛の最初のステップは髪の毛が多く生えている部分から「グラフト」と呼ばれるドナーを採取することです。
これまでに様々な方法が試されてきましたが、現在主流となっている手術方法は、メスを使って頭皮ごとドナーを採集する「FUT法」「ストリップ法」と呼ばれる方法と、メスを使わずに小さなパンチを使って穴を開け、グラフトことくりぬくような形でドナーの採取を行う「FUE法」の2種類が存在します。
メスを使うFUT法の場合は、投票を非常に切り取り、そこから株分けを行います。
そのため、毛根を切り取った部分をその後縫い合わせるのですが、その部分が縫合跡として一生残ってしまいます。
しかし、メスを使わないFUE法の場合は、特定の場所に集中してドナーの採取を行うわけではなく、極細のパンチによって1本ずつ、あるいは数本ずつくり抜いていくため、小さな点のような跡が残ることはありますが、固まっているわけではないので、ほとんど目立つことはありません。
現在髪の毛が少なくなっている移植先の頭皮に、新しい髪の毛を受け入れるための下準備を行います。
具体的には、頭皮にメスで切れ込みを入れたり、小さな穴を開けたりするということです。
丸い穴を作る方が髪の毛が入れやすくなるので正しいと思われがちですが、実は、丸い毛穴を作ると、確かに髪の毛は入れやすくなるのですが、髪の毛の生存率が下がり、最終的に定着する毛髪の本数が少なくなってしまうというデメリットがあります。
マイクロブレードによって、線状の毛穴を作る方が、移植した髪の毛の生存率が上がるというデータがあります。
丸い穴ではなく線なので、髪の毛を移植する技術が必要になりますが、長期間にわたって髪の毛を増やしたいのであれば、毛穴作りにマイクロブレードを使っているクリニックを選ぶと良いでしょう。
後頭部や側頭部の髪の毛が多い部分で採取したドナーを毛根ごと先程、作った毛穴に移植していきます。
この時に、バランスよく移植していかないと、生え際の部分が不自然に見えてしまいます。
髪の毛というのは、ランダムに生えているように見えて、実は一定の間隔をあけて均等に並んでいます。
そのリズムを無視して髪の毛を植えていくと、特に生え際は悲惨な状態になってしまいます。
また、髪の毛は頭皮に対して垂直に生えているわけではありません。
場所によっては斜めに生えていたり、頭皮とほぼ水平に生えていたりするケースもあります。
つまり、植毛する場所や植える角度などをしっかり考えて植毛しなければ、特に生え際が不自然になるということです。
そこで最近ではロボットがカメラで頭皮の状態を計測しながら自然に見えるようにポイントや角度を計算して髪の毛を植えてくれるというクリニックもあります。
「ロボットが植毛手術を行うなんて不安だ」という声も聞こえそうですが、実際は人間が行うよりも自然な仕上がりになるので、信頼して任せることができる植毛手術だったりします。
植毛手術は、「手術」と言うぐらいですから、規模が大きくて入院が必要なものなのではないかと考えている人もいるようですが、入院する必要はなく、日帰りで受けることが可能です。
とはいえ、外科手術ですから手術を受ける前日や当日はアルコールの摂取を禁止されます。
また、敏感肌の方はメスを使って手術するFUT法で植毛手術を行った場合、まれに傷口が腫れるなどといった副作用が起こることがあります。
多くの場合翌日は手術した場所が赤く腫れますので、人に会うと植毛手術を受けたということがバレてしまう可能性があります。
そのため、2連休や3連休などの初日に手術を受け、その後数日間は誰にも会わず家で安静に過ごすという方法がお勧めです。
頭皮に傷がある状態になりますので、数日間はシャンプーをすることができません。
植えた髪の毛が定着するまで、とにかく安静にしておく必要があります。
ただしそれらの髪の毛がしっかりと定着してくれれば、自分の髪の毛として血液から栄養を受け取り、すくすくと成長してくれるでしょう。
ここまで植毛手術について解説してきましたが、ここで多くの方がぶつかる疑問に「植毛と増毛は何が違うのか?」というものがあります。
育毛サロンのCMなどを見てみると、「増毛お試しキャンペーン中!」などという言葉もよく見ます。
育毛と植毛の違いや、発毛と植毛の違いなどは、なんとなくイメージできると思いますが、植毛と増毛の違いは一般的にあまり知られていません。
しかしこの2種類は似ているようで実は全く異なるものです。
そこで、増毛のメカニズムを説明し、植毛とどのように違うのかを解説させていただきます。
増毛とは、現在生えている自分の髪の毛に人工の髪の毛を数本ずつ結び付けるという方法です。
あるいは、数本ずつ人口の髪の毛が植え付けられている特殊なシートを地肌に貼り付けるという方法もあり、どちらも増毛と呼ばれます。
髪の毛に結び付けるタイプの増毛の場合、結びつける自分の髪の毛に大きな負荷をかけてしまうというデメリットがありますし、そもそも自分の髪の毛がある程度生えている場所でなければ、結びつける髪の毛自体がないので、増毛することができないというデメリットもあります。
さらに、髪の毛の根元の部分に結びつけたとしても、髪の毛が成長するのと同時に結びつけた部分も徐々に上にせり上がってくるので、不自然になってきてしまいます。
最低でも1ヶ月に1回程度のペースでメンテナンスを行い、結び目を根元付近に戻さなければいけません。
様々なデメリットのある方法ですが、おしゃれとして行うエクステンションに近いということもあり、植毛手術などに比べれば「軽い気持ちで試してみることができる」というメリットがあります。
実際、その施術内容はほとんどエクステンションと変わりはありませんが、おしゃれで行うエクステンションと、薄毛治療として行う増毛という意味で、この2つの言葉は分けて使用されています。
シート式の増毛の場合は、極薄のシートや、薄く目立たないメッシュ状のシートを頭皮に貼り付けるという形になりますので、現在髪の毛が全く生えていない場所にも、そのシートを貼り付けることによって見た目の毛量を増やすことができます。
極端に言えば、髪の毛が全く生えていないほっぺたや腕、お腹などにもこの増毛シートを使えば髪の毛を生やすことができるのです。
非常にシンプルな仕組みですが、ある程度粘着力は高く、シート自体も目立たないように工夫されていますので、激しいスポーツや風の日や、雨の日にも耐えることができます。
ただし、デメリットとしては極薄とはいえシートを頭皮に貼り付けている状態で生活することになるので、どうしても違和感があります。
また、シートを貼り付ける部分の髪の毛は剃らなければいけないので、一度増毛シートを貼る生活をすると、増毛シートを外すという選択肢が取れなくなってしまいます。
もし外す場合、剃っている部分を不自然に見せないためにも、「丸坊主」という選択をするしかなくなってしまいます。
また、シートがくっついている部分はシャンプーしたとしても洗うことができないので、雑菌が繁殖し炎症などを起こす可能性もあります。
そうならないためにも、月に1回から月に2回程度はメンテナンスを行い、シートの中の頭皮を清潔に保ち、頭皮の下の髪の毛をもう一度剃った上でシートを貼り直す必要があります。
上記で説明した通り、植毛と増毛は「髪の毛を増やしてみせる」という目的は同じであるものの、そのメカニズムは全く異なります。
「この部分が違う」と言うよりも「全てが違う」と言った方がいいかもしれません。
あえて違いを挙げるとすれば、 植毛は高額な費用がかかり、覚悟も必要になるものの、1回手術に成功すれば半永久的に自然に髪の毛が生えている状態が続きます。
増毛は植毛に比べると価格が安く、気軽にできるものの、月に1回から月2回程度のメンテナンスを行わなければならない。
という形になるでしょうか。
「興味があるからお試しで増毛してみる」という場合はともかく、本気で増毛するというのはあまりお勧めできません。
なぜなら、メンテナンス費用を継続的に支払続けると考える場合、イニシャルコストは増毛の方が安く済んだとしても、ランニングコストは植毛の方が安く済むというケースがほとんどだからです。
しかも、増毛の場合メンテナンスに時間まで取られてしまうので、例えば会社員の方は、貴重な休日が毎月増毛のメンテナンスに費やされてしまいます。
自分の時間をしっかり確保するという意味でも、長期的に見て安く済ませるという意味でも、増毛よりも植毛の方がお勧めです。
参考:女性の薄毛を植毛して確実に治療、女性におすすめクリニック
女性が植毛手術を行う場合に、メリットやデメリットが男性とは少し変わってきます。
そこで女性の植毛に特化したメリットとデメリットの解説をさせていただきます。
女性が植毛手術を行うメリットは、「効果が保障されている」という部分です。
というのも、男性がAGAの治療を行う場合に、フィナステリドやデュタステリドなどといったAGAの進行をストップさせる内服薬を使用することによって、ほぼ確実に髪の毛の量を増やすことができます。
男性型脱毛症の原因となるホルモンの存在ははっきりと明らかにされていますので、その部分にアプローチすれば、風邪をひいた患者さんに風邪薬を飲ませるのと同じように、はっきりと効果が現れるのです。
しかし、女性の場合、それらの内服薬はホルモンの関係で使用できないため、女性用の効果が不確実な内服薬を使用することになります。
その効果が現れるかどうかは人によって異なります。
薄毛になってしまう理由は女性の場合、人それぞれなので、どの治療薬に効果が出るのかは専門家でも診断が難しいのです。
人によってはどんな治療薬を使用しても症状が改善に向かわないという方もいます。
しかし、植毛手術を行えば、移植先の頭皮に移植した分の髪の毛が確実に増えますので、はっきりとその効果を見て取ることができます。
不確実な治療を長期間にわたって行い、結局効果がなく、植毛手術に踏み切るくらいなのであれば、最初から植毛手術をしてしまった方がマシだという考え方もあります。
また、一度移植した髪の毛は、定着してしまえば抜ける可能性は非常に低いです。
というのも、ドナーを採取する段階で、ある程度元気な髪の毛を選びますので、移植後も再び元気に生え続けてくれるのです。
最初にお伝えしたように、女性が植毛手術をする必要がないと考えている方も多くいます。
その理由は、女性の薄毛の方進行パターンが「全体的に満遍なく髪の毛が薄くなる」という、びまん性脱毛症だからです。
きれいに均等に髪の毛が薄くなっている場合、植毛手術を受けることは髪の毛の分布バランスを乱すので、逆効果になりかねません。
そのような頭皮の状態になっている方は、内服薬や外用薬などを使用して気長に治療した方が良いでしょう。
女性の中でも、ホルモンバランスの乱れによって男性と同じような薄毛の進行の仕方をする方もいれば、髪の毛の分け目やつむじの部分が特に薄くなってしまうという方もいます。
その場合は、植毛手術によって多い部分の髪の毛を少ない部分に移植するという方法が効果的ですが、女性の場合、男性ほどはっきりと生えている場所と抜けている場所のコントラストが出るというケースはありません。
植毛手術をするとしても、あまり大量にすると逆に不自然になってしまうでしょう。
女性の場合、植毛手術を行うグラフトの数はほどほどにする必要があるということです。
また、これは女性に限った話ではありませんが、植毛手術は高額な費用が必要になります。
詳しい費用は次の項目でお話しますが、これも植毛手術のデメリットのひとつといえるでしょう。
植毛に必要な費用は、自毛植毛なのか、人工毛植毛なのかによっても大きく相場が変わりますし、自毛植毛だったとしても、FUT法なのか、FUE法なのかという手法の違いによっても相場は変わってきます。
もちろん、施術を行うクリニックによっても価格は大きく変わってきますので、一概にいくらとお伝えするのは難しい部分があります。
少なくとも、診察をした上でプロペシアやザガーロなどといった医薬品を処方するという治療方法を行うAGAクリニックの場合、それらの治療薬には原価がありますので、治療費も大体相場が決まってきますが、植毛手術に関しては、技術を売っているようなものなので、クリニックによって価格が変動しやすいという流動性があります。
その上で、本当にざっくりと植毛手術の相場を出してみるとするなら、移植1本あたりの単価は300円から600円程度になるでしょう。
1,000本程度の小規模な植毛であれば30万円から60万円程度、3000本程度の大規模な植毛であれば、90万円から180万円程度の費用になります。
何度もお伝えするように、クリニックによって大きく価格は異なりますし、同じクリニックでも植毛する本数によって、1本あたりの単価は変わってきます。
本気で植毛手術を考えるのであれば、下記の植毛可能なクリニックの中から、自分にあった施術方法で、尚且つ予算内で植毛してくれるクリニックを探しましょう。
もちろん、女性の植毛手術の経験が多いクリニックである方が、美しい仕上がりになる可能性が高いです。
施術内容 | 施術回数 | 月額 | 合計 |
---|---|---|---|
自毛植毛 (500グラフト) |
1回 | 6,667円 (10年間の場合) |
800,000円 |
AGA内服薬 | 10年間 | 8,000円 | 960,000円 |
クリニック名 | 初期費用 | 500グラフト | 1000グラフト |
---|---|---|---|
アイランドタワークリニック | 200,000円 | 600,000円 | 1,200,000円 |
湘南美容クリニック | 無料 | 490,000円 | 880,000円 |
クリニック名 | 無料相談 | 費用 | 症例数 | 全国展開 |
---|---|---|---|---|
アイランドタワークリニック | ◯ | △ | ◎ | ◯ |
湘南美容クリニック | ◯ | ◎ | △ | ◯ |
植毛手術を行うことが可能なクリニックの中でも、代表的なところを紹介させていただきます。
自毛植毛専門のクリニックといえば最も有名なのが、このアイランドタワークリニックです。
日本国内の植毛市場で、3年連続の1位を獲得しています。
内服薬による治療や、メソセラピーによる治療などを行う傍らで植毛もメニューのひとつとしてあるという形ではなく、「植毛だけを追求して15年間実績を積み上げ続けた」という部分にアイランドタワークリニックの植毛手術に対する熱意が見えます。
競輪選手の中野浩一さんがアイランドタワークリニックで植毛手術を受けたということは有名な話です。
「i-direct」という特殊なオリジナル技術によって植毛手術を行います。
植毛にかかる費用は基本治療費の20万円に加えて、通常の「i-direct」であれば1グラフト当たり1200円、グラフト採取の際に後頭部を刈り上げない「刈らないdirect」の場合は、1グラフトあたり2000円です。
1グラフトあたり2本から3本程度の毛髪になるため、1,000本から1500本程度の植毛手術を行うと、400グラフトから600グラフとなり、費用は68万円から92万円程度となります。
ちなみにモニター割引というものがあり、ホームページやパンフレット、テレビや雑誌などの媒体に症例写真や顔写真を掲載してもよい、という条件であれば10%から50%の割引を受けることができます。
割引率は、掲載を許可する媒体の種類や数、モニターの内容などによって変わってきます。
ただ、アイランドタワークリニックは、公式サイトを見た限り、女性向けの植毛手術について詳しく記載されてはいませんでした。
また、体験者の声の中にも女性のものありませんでした。
そのため、女性が植毛手術を希望する場合、一度問い合わせをしてみると良いでしょう。
親和クリニックは、MIRAI植毛という特殊な植毛法を実践しているAGAクリニックです。
植毛手術だけではなく、内服薬による治療やメソセラピーによる治療なども行っています。
それらの治療方法を組み合わせることによって、一人一人の薄毛の状態や経済状況に即して最もおすすめの治療方法を提案してもらうことができます。
ちなみに植毛手術の料金はMIRAI植毛法800株で90万円という基本プランがありますが、株数を増やしたい場合は、基本料金の20万円に1株ごとの金額をかけていく形になります。
移植する株数に応じて1株当たりの単価が変わってきますので、詳細は親和クリニックのホームページをご確認ください。
ちなみにホームページには女性の薄毛治療としての植毛手術についての記載もあります。
女性の場合は、さらに眉毛の植毛やまつ毛の植毛なども可能なので、あわせて、施術を受けることもできます。
元「AGAルネッサンスクリニック」です。
非常に幅広いAGA治療のメニューが存在し、植毛手術もその中にあります。
ロボットによるARTAS植毛が有名です。
ARTAS植毛の場合、グラフト数によって料金は変わりますが、1000グラフトで88万円です。
植毛手術を専門としているクリニックと比べると比較的安いといえるでしょう。
ちなみに、最大の3,000グラフトを植毛した場合、186万円となり、1グラフト当たりの金額は620円です。
髪の毛1本あたりの金額に換算すると300円前後になりますので、数ある植毛手術を行うクリニックの中でも最安の部類になります。
女性の薄毛治療も行っていますが、女性が植毛手術を受けたというケースや、女性の植毛手術に関する記載はありませんでした。
女性が植毛手術を受けるということは、男性が植毛手術を受けることに比べると、少し特殊なケースといえるかもしれません。
しかし、薄毛の進行状況によっては男性よりもむしろ女性の方が植毛手術に適している場合もあります。
例えば女性の場合、男性には有効とされる内服薬による治療ができない、または効果が現れにくいという特徴があります。
そのような状況で、植毛手術は施術の効果がはっきりと「移植した髪の毛の本数」という形で見えるので、その他の発毛治療で効果が無かった人には適しているのです。
今回の記事でご紹介させていただいたクリニックの中にも、女性に対する植毛手術をお勧めしているクリニックもあります。
薄毛の部分に髪の毛を足すと言っても、もともとは自分の髪の毛ですから、トータルの本数は変わりません。
その植毛手術というものの基本条件を理解した上で、「効果がある」と感じるのであれば、一度資料請求をしたり、無料相談に言ってみたりすると良いのではないでしょうか。