はげは世界中で見られる症状ですが、なぜか日本人はとりわけ気にする傾向にあります。
社会生活の様々な面で否応なく不都合を感じてしまうはげ症状は、人によって発現の様態が異なります。
はげの種類によっては治療法も変わりますから、自分の薄毛がどんなタイプで、どのような対処法が合うのか知ることで早めの対処ができます。
少しでも早く手を打てるように薄毛が進む原因を知ることが大切です。
薄毛の進行が始まる「原因」は複数あり、手当の方法も異なりますが、実はそのすべてに共通しているのがヘアサイクルの乱れです。
「原因」がヘアサイクルを乱し、その結果抜け毛という現象が起きるわけです。
ヘアサイクルというのはそれぞれの毛根が毛髪を生み出し、自然脱毛が起こり、また生えるというサイクルのことです。
通常、2年から6年ほどの成長期の間に髪の毛が生み出され、2週間ほどの退行期の間に自然な脱毛が起こった後は3か月ほどの休止期を経て再び成長期に入り毛髪が生まれてきます。
そこに何らかの負のファクターが関与し、成長期の期間だけが短くなることで髪の毛の成長力が弱まることを「ヘアサイクルの乱れ」といいます。
どんな種類のはげも全てこのヘアサイクルの乱れが起こることで薄毛が進行するのです。
参考:毛根から抜け毛の原因を分析!今すぐできる抜け毛・薄毛診断
ヘアサイクルの乱れが生え際で進行するタイプをM字はげといいます。
はげる部分がMの字になるからです。
前頭部から徐々に後頭部に向かって薄毛が進行しますが、額の真ん中よりも生え際の方が進行スピードが速いことからM字が形成されます。
このタイプのはげの原因はほとんどがホルモン由来であり、いわゆるAGA(男性型脱毛症)が原因となっています。
ホルモン由来のはげの場合市販薬などでは改善できない場合があるため、AGA専用の治療薬を使って治療することが早期改善となります。
この治療薬の使用は原則として医師の診断が必要になるので、病院で治療を受けることになります。
AGAは男性ホルモンが体内で悪さをすることで起こる症状です。
ジヒドロテストステロン(DHT)という活性化された悪玉ホルモンが毛根に対して抜け毛を促進する信号を発することで正常な成長期にある毛根も強制的に退行期に入ってしまいます。
DHTが作られなくするためのフィナステリドという成分がAGA治療の主役になりますが、他にも良い治療法が色々開発されていて、医師によってベストな組み合わせで投薬治療がなされます。
患者側としてはAGA治療に力を入れる先進的な専門クリニックなどの医師にかかるようにしましょう。
あまりAGAに造詣が深くない医師ではノウハウがないので効果的な治療が期待できません。
参考:AGA治療は保険適用外!?費用の相場と安く抑える方法まとめ
若はげは30代、20代、早い人では10代と若いうちから始まる薄毛をいいます。
薄毛が起こる原因ではなく、年代が若いことに着目して用いられる表現です。
ホルモン由来のAGAでも生活習慣が原因のはげでも、若いうちに始まるものは若はげとなります。
前頭部から始まる薄毛はほとんどが男性型脱毛症であり、後頭部から進行が進むものはAGAである場合と生活習慣由来である場合があります。
前頭部から始まる場合は迷わず医師の診察を受けて早期に治療を開始する必要があります。
後頭部から始まる場合は悪い生活習慣を改善して育毛剤を使用するなど適切に対処すれば3か月から6か月ほどで改善が見込める場合もあります。
改善が無い場合はAGAと判断して医師の診断を受け、専用の治療薬で治療します。
AGAであっても生活習慣由来であっても一秒でも早く治療・手当を開始することです。
ヘアサイクルが乱れると毛根の成長力が失われることになりますが、早期に回復させないと毛根はどんどん委縮し、やがて閉じてしまいます。
一度死んでしまった毛根はどんな治療をしても復活することはありません。
毛根というのは再生不可能な毛髪生成工場といえるでしょう。
そのため、治療の開始を遅らせるほどに、回復不可能なはげに向かってどんどん進んでいくことになります。
20代の若いうちならば治療が難しいAGAであってもそれほど進行せず、すぐに元の毛髪量を取り戻すことが期待できます。
医師に相談する場合は実績が多く治療経験が豊富なAGA専門クリニックなどの医師を利用しましょう。
つむじはげは文字通りつむじから進行が始まるはげをいいます。
つむじは後頭部付近にありますが、このタイプは男性ホルモン由来の場合と生活習慣由来の場合両方が考えられます。
可能性としてはホルモン由来のAGAである確率の方が高いですが、つむじ付近の頭皮に炎症がある、痒みがあるなどの場合は皮膚科的な病状からの抜け毛である可能性があります。
炎症や痒みを起こす原因は洗浄不足による皮脂やフケの詰まり、逆に洗いすぎによる刺激、体に合わないシャンプーによるアレルギー、紫外線、ストレスなどがあります。
これらの環境を改善し炎症・痒みが治まっても抜け毛が減らない場合はAGAと判断して医師による治療を受ける必要があります。
生活習慣由来のものならば上記の思い当たる要因を取り除けば次第に炎症や痒みは収まり、抜け毛も次第に収まります。
炎症によって乱されたヘアサイクルが元に戻るからです。
それでも抜け毛が減らない場合は男性ホルモンが原因のAGAの疑いが濃厚です。
この治療にはプロペシアなどのフィナステリド製剤の投与が欠かせません。
ヘアサイクルを乱す悪玉ホルモンのジヒドロテストステロンの生成を抑え、毛髪の成長期が不正に短くなってしまう現象を改善してくれます。
当初生活習慣を疑って自己改善を目指す場合、長くて6か月を目途にしてください。
ズルズルと長引かせてしまうとAGAの治療にシフトする機会を逸してAGAを進行させてしまいます。
はげとは何かと問われると、毛髪が足りないために地肌が見える部位、あるいはその状態をいいます。
年を取れば多くの人が薄毛が進みますが、中には毛量が豊富なままの人もいますね。
これは遺伝や体質の影響を受けることですから全ての人が同じ結果を望むことはできません。
しかし、年を取ってからならまだしも、40代50代の壮年期、若い人では20代、10代後半あたりから抜け毛薄毛を気にする人もいます。
つまりまだ「年を取った」状態で無いにもかかわらず薄毛が進行してしまった状態を「はげ」と評するのが一般的です。
アデランス社が行った調査によると、人口に占めるはげの割合が最も多い国はチェコだそうです。
次いでスペイン、ドイツが続きますが、調査対象の21か国中で日本は14位という結果でした。
そういえばスポーツ観戦などをしていると海外の選手は結構はげが多いのに気づきます。
日本は14位ということで安心してしまいそうですが、なんとアジアの中ではトップの数字です。
アジアでは日本がはげ率が最も高いのです。
中国でははげは富の象徴とみられることもあるようですが、日本ではそのような社会的背景はなく、総じて肩身が狭い思いをしてしまいます。
できることなら若年期からのはげは御免こうむりたいですね。
昔からはげは遺伝すると言われてきましたが、確かにはげと遺伝は関係があります。
現在のはげの大勢を占める男性型脱毛症・AGAは体内の男性ホルモンが由来となるものです。
テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、これが脱毛指令を発してヘアサイクルを乱すものです。
テストステロンは5αリダクターゼと結びつくことでDHTに変化しますが、この5αリダクターゼの活性力の強さに遺伝が関係すると言われています。
活性力が強ければDHTが多く生産されるので抜け毛も多くなります。
また毛根の細胞のDHTの影響の受けやすさにも遺伝が関係するといわれています。
影響を受けやすいと脱毛指令に敏感に反応して抜け毛が加速します。
これらホルモン由来のはげは病院で専用の治療薬を使わなければ改善できません。
AGA専門クリニックなどの経験が豊富な医師の診断を受けることで、自分がどれくらいAGAの影響を受けやすいか診断してもらうこともできます。
はげには遺伝も関係しますが、その遺伝が引き起こす作用は結局は男性ホルモンの変化による脱毛指令の増加、そしてそのために起こるヘアサイクルの乱れです。
遺伝の効力そのものを薬で消してしまうことはできませんが、それが引き起こすジヒドロテストステロンの生成という作用を止める治療が実現しています。
DHTの生成を阻害するフィナステリド製剤を主役として、別機序で発毛を促進するミノキシジルの投与や、成長因子や栄養素を直接頭皮に注入するメソセラピーなど、治療技術は飛躍的に進歩しています。
「薄毛治療は可能な限り早く」ということを忘れてはいけません。
薄毛が気になる前、抜け毛の増加を確認した時点ですぐに警戒することが肝要です。
どうしても自分では薄毛の対策がわからない、自分に合った治療を受けたい、という方は、本サイトの病院検索からAGA治療のプロを探すことをおススメします。
間違った方法で対処してしまうと、悪化する可能性があるため、まずは、病院を探すところから始めましょう。