植毛治療は移植する部位や必要になる毛髪量によって費用がかなり変わってきます。
移植するためには後頭部や側頭部など男性ホルモンの影響を受けにくい部分から毛根を採取する必要があり、採取される毛根を「グラフト」とか「株」と呼びます。
採取されるグラフト数が多いほど費用が増すことになりますが、ハゲの進行状況別に大よその費用感を知っておいて損はないでしょう。
また移植方法も従来のように皮膚ごと切り取るのではなく、株をピンポイントで採取する侵襲の少ない方法もありますが、こちらは少し費用が高くなります。
今回はハゲのタイプや進行状況ごとに、必要とされる治療費用を算出してみます。
あなたの場合はどれくらいの費用で植毛治療を受けられるのか参考にして下さい。
頭全体の中で薄毛の進行が両方の生え際で進む場合は俗にいうM字ハゲの症状となります。
特徴としては禿げて頭皮が見える部分がアルファベットの「M」字を形成することからこの呼び名となり、昔でいう「ソリコミ」のような状態となるものです。
ただ、M字タイプの場合でごく初期のものはハゲというよりも軟毛化がみられる程度で薄毛進行が本格的に始まる前の前段階として注意を促すサインになります。
クリニックによって違いはありますが、M字タイプのハゲでごく初期の場合は必要な毛根量も少なくて済むので、皮膚を切り取る方法の場合は10万円から20万円程度、毛根を個別に採取する方法の場合は20万円から30万円程度が目安になるでしょう。
参考:M字はげ植毛の効果と費用はどれくらい?対策方法と各費用について解説
施術内容 | 施術回数 | 月額 | 合計 |
---|---|---|---|
自毛植毛 (500グラフト) |
1回 | 6,667円 (10年間の場合) |
800,000円 |
AGA内服薬 | 10年間 | 8,000円 | 960,000円 |
クリニック名 | 初期費用 | 500グラフト | 1000グラフト |
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アイランドタワークリニック | 200,000円 | 600,000円 | 1,200,000円 |
湘南美容クリニック | 無料 | 490,000円 | 880,000円 |
クリニック名 | 無料相談 | 費用 | 症例数 | 全国展開 |
---|---|---|---|---|
アイランドタワークリニック | ◯ | △ | ◎ | ◯ |
湘南美容クリニック | ◯ | ◎ | △ | ◯ |
M字タイプのハゲが進行すると両方の生え際が頭頂部に向かって進むためいよいよ「M」の字を形成してきます。
ほとんどが内分泌系から来るAGAを原因とするため市販の育毛剤の塗布や生活習慣の見直しだけでは改善が見込めない場合も少なくないです。
生え際が特にホルモンの影響を受けやすいため多くの男性がこのタイプとなります。
頭頂部付近まで進行した場合は皮膚を切り取る方法の場合は60万円から80万円程度、毛根を個別に採取する方法の場合は70万円から100万円程度が目安になるでしょう。
側頭部と後頭部は男性ホルモンの悪影響を受けにくい部位であるために薄毛が起こりにくい部位でもあります。
逆に言えばそれ以外の部位はホルモンの影響を受けるためAGAの好発部位となります。
具体的には前頭部及び頭頂部がそれにあたり、早い人では30代でも禿げあがってしまう人もいます。
この部位ですべての毛髪が抜け禿げあがってしまった場合はかなり広範囲の治療となります。
前頭部及び頭頂部全てが移植の対象となった場合はかなりの量のグラフト採取が必要になるためかなり高額になることが予想されます。
皮膚ごと切除する方法でも、あるいは個別に株を採取する方法でも、150万円程度は見ておいた方が良いでしょう。
頭頂部で円形上に薄毛が進行するタイプはO字タイプのハゲです。
カッパハゲ、ザビエルハゲなどとも呼ばれることがありますが、要はこれもアルファベットの「O」の字状に禿げるためです。
頭頂部から発生するため本人も気づきにくいこともあり、家族や友人に指摘されることもしばしばです。
見た目的にM字ハゲよりもよろしくないこともあって、O字タイプの方は普段から帽子を愛用される方が多いようです。
頭頂部のハゲは治療が必要と判断する頃にはかなり進行していることが多く、移植に必要なグラフト数も多くなりがちです。
先ほどのO字タイプのハゲが進行し、さらにハゲ部分が広がってしまうとまさに見た目がカッパのようになってしまいます。
O字タイプのハゲが単独で進行する場合もありますが、前頭部や生え際から始まるM字ハゲやU字ハゲと共に発症することもあります。
その場合、それぞれのハゲが進むにつれて両者のハゲが出会い、最終的に後頭部と側頭部以外が全て禿げあがってしまう状態となります。
頭頂部のハゲが進行した状態ではそれだけ必要グラフト数が増えます。
M字など他のハゲも進んでいる場合はもっとかかることもあります。
生え際だけでなく、前頭部が全体的に頭頂部に向かって後退するタイプのハゲをU字ハゲといいます。
これもハゲ部分がアルファベットのUの字になるからです。
ハゲの面積としてはM字タイプよりも広範囲になります。
これにO字タイプのハゲも同時発症した場合はさらに危機感が増してしまいますね。
少数ですが若い男性でもこの状態になることはあります。
ハゲの進行度合いによりますが、前頭部と頭頂部のほとんどが禿げてしまったようなケースでは必要グラフト数もかなり多くなります。
クリニックやグラフトの採取法にもよりますが、おおよそ120万円~150万円程度は見ておいた方が良いと思います。
参考:AGA治療は保険適用外!?費用の相場と安く抑える方法まとめ
FUT方式の植毛治療では、移植に必要な毛根を後頭部や側頭部など男性ホルモンの悪影響を受けない部位から採取するにあたって、皮膚ごと切り取りグラフトの採取を行います。
大よその費用目安ですが、あるクリニックでは1センチ四方のグラフト採取で25万円程度を提示しています。
この辺りはクリニックによって大きな差がある場合もありますので事前に確認が必要です。
また、1センチ四方を基準として採取面積が増えるほどに単純に費用が加算されることもありますが、採取面積が増えるにしたがって単純加算額から割合減額した料金となることもあります。
この後説明する FUE法と呼ばれる毛根の個別採取法と比べると若干安くなりますが、これは必要な医療技術や機材の精度がFUE法の方が高度であるためです。
FUE法は特別な医療器具を使って毛根を個別に採取する方法で、メスなどで皮膚を切り取ることなくグラフトを採取でき、人体への侵襲度が低くなります。
使用される器具の値段も手伝って費用としてはFUT法よりも高くなります。
費用の目安ですが、あるクリニックでは100株の移植で32万円を提示していますがクリニックによって差が出ますので確認が必要です。
100株についてくる毛髪量は約二倍ですから200本の毛髪の増加となります。
大体ごく初期のM字ハゲの治療ができる程度の量です。
FUT法と同じく、採取する株数が増えるたびに単純加算されることもありますが、採取株数が増えるにしたがって単純加算額から割合減額した料金となることもあります。
メガセッション植毛とは一度に多量の毛根を移植する方法をいいます。
基本的には医師が一つ一つの株を移植するので手間と時間がかかることもあり、一度に移植できる量には限界があります。
グラフトの採取に高精度の機材を用いたり、移植に際して複数人の医師が連携することで作業効率を高め、一度に多量の移植を可能にしているクリニックもあります。
広範囲の植毛を望む場合はメガセッション植毛ができると効率が良くなります。
あるクリニックでは130センチ四方の移植で150万円から180万円程度を、170センチ四方で190万円から220万円を提示しています。
メガセッション法は受けられるクリニックが限られますので事前の調査が必要です。
AGA治療に用いられる方法の中で植毛治療は外科手術の範疇となるため、薬の投与と違ってクリニックごとの技術の差が出てきます。
クリニックというよりは医師個人の技術というべきで、どの程度の熟練度を持つ医師が治療にあたるのかを事前に調べる必要があります。
オペ技術に自信があるところはその点を前面に出して、これまでの実績を開示しています。
またグラフト採取から株分け(移植する毛根の選別)には看護師などがバックグラウンドで行うことになりますが、この過程の自信度もチェックするべきです。
採取した株を傷つけることなく迅速に株分けを遂行できる環境にあれば安心です。
費用面ではクリニックによって大きな差が出ることもあるので、複数でカウンセリングを受けて見積もりを取るなどして納得のいくクリニックを見つけて下さい。
どうしても自分では薄毛の対策がわからない、自分に合った治療を受けたい、という方は、本サイトの病院検索からAGA治療のプロを探すことをおススメします。
間違った方法で対処してしまうと、悪化する可能性があるため、まずは、病院を探すところから始めましょう。