植毛の種類、各々の植毛効果と継続期間について徹底検証！
AGA治療では主に投薬治療がメインで行われていますが、薬が効きづらく治療効果が出ない方、持病があったり薬が体質に合わず使用できない方、薬を長期的に使用するのが嫌で自分の髪の毛で永久にはげとおさらばしたい方等には植毛治療という選択肢があります。
最近では男性用の治療薬が使えない女性も植毛治療を希望する方が増えています。
植毛治療には大きく分けて自分の毛根を後頭部など禿げていない部分から採取して移植が必要な個所に植え付ける自毛植毛と、人工毛を移植する人工毛移植があります。
それぞれ一長一短がある方法ですから、その特徴や違い、メリット・デメリットを学んでいきましょう。
自毛植毛はその名の通り自分の髪の毛を使った移植治療法です。
男性の場合はげが進むには一定のパターンがあって、
・両方の生え際から頭頂部に向けてはげが進むM字タイプ
・前頭部全体が頭頂部に向けて後退するU字タイプ
・頭頂部から円状にはげるO字タイプ
これらが混合して同時に発症する混合タイプがあります。
すべて男性ホルモンが強く影響する部位で発症するのですが、反面影響が少ない後頭部や側頭部はヘアサイクルも正常で活力の残る毛根が多く存在しています。
ここからドナーを採取して必要な個所に植え付けるのが自毛植毛です。
上手く毛根が定着すれば永続的に髪の毛が生えてきます。
男性ホルモンの影響を受けない毛根として機能するので、以後その箇所では正常なヘアサイクルの元で生え変わっていきます。
●メリット
薬を使った投薬治療では服薬を止めるとまた脱毛が進行してしまいますが、自毛植毛治療では男性ホルモンの影響を受けない毛根として機能するので永続的な効果が期待できます。
人工毛植毛と比べたメリットは、元々自分の毛根細胞ですから拒絶反応などが起きず、定着がしやすいというメリットがあります。
術後のメンテナンスの必要もないので通院などの面倒もありません。
また、男性用の治療薬を使うことができない女性でも適用対象となりますし、男性でも持病があったり体質に合わず投薬治療が続けられない方が結構いらっしゃいます。
こういった方でも薄毛治療をあきらめることなく選択肢を提供してくれるのが植毛治療のメリットでしょう。
自毛植毛には、
・FUT法
・FUE法
の大きく二つの術式があります。
前者はメスで皮膚ごと切り取りドナー毛根を採取する方法で、帯状の傷跡が一定期間残ります。
後者の方が傷跡が残りづらく体への侵襲度も低いものになりますが、いずれにしてもドナー毛根の採取の為にダメージを負い、傷跡が残ることになります。
一定期間が経過すれば自然と傷跡は目立たなくなりますが、その間のごまかしかたを工夫する必要があります。
また自毛植毛では移植された毛髪は一旦すぐに抜け落ちます。
そして、ヘアサイクルの周期に従って再び生えてくるのを待たなくてはなりませんので、見た目の満足を得るまでに半年ほど時間がかかります。
希望する術式が近くのクリニックで採用されていないこともあるので、その場合は遠方のクリニックを利用しなければなりません。
参考：M字はげ植毛の効果と費用はどれくらい？対策方法と各費用について解説
人工毛植毛は移植する毛を自分の毛ではなく人工的な素材で作られたものを使用する方法です。
自毛植毛ではドナーとなる毛根を後頭部などから調達しなければならないので数に限りがありますが、人工毛ならばいくらでも調達可能ですから費用の問題をクリアできれば一度に大量の移植が可能です。
また、必要に応じていつでも好きなだけ毛量を増やすことができます。
ドナー毛根採取のために頭皮に傷をつける必要が無いので体への負担が少なくて済みます。
自毛植毛のように一旦すぐに抜け落ちることはないので、即効的に見た目を改善することができます。
効果としては速効性がありますが、異物となるため定期的に抜けてしまうのでメンテナンスや毛の補給が必要です。
●メリット
はげ部分が広範囲にわたる人では移植に必要なドナー毛根を自分の頭から調達できないこともあります。
しかし、人工毛ならば数に限りがありませんから、一気に多量の移植を実現することができます。
元々の毛量が少ない人では特に有効な手段と言えます。
また、ドナー毛根採取の為に皮膚を切り取ったり、ホール状の穴をあける必要が無いので傷の心配をする必要がありません。
ドナー採取のための工程が無いのでその分費用を抑えることもできます。
自毛植毛ではドナー採取の後、株分けといって顕微鏡下で移植する毛根の選別作業が入ります。
これらの工程はスピードと精密さが求められ、また使用する機材の値段も加わって高額になってしまいます。
費用を浮かすことができるのも費用的なメリットです。
人工毛は人体にとって異物ですから拒絶反応が起きることがあります。
拒絶反応の強さは人それぞれですが、強く出る人ではすぐに移植された毛が全て抜け落ちてしまう人もいます。
また、人工毛の毛根付近で炎症反応が起き痛みが発生することもあります。
軽い人でも定期的にいくらかの毛は抜けるため、その度に移植を実施しないと毛量を維持できません。
メンテナンスが必要なために通院をし続けなければならないのがデメリットとなります。
そのため手術を受けたクリニックが閉院した場合には他にメンテナンスを受けられるクリニックを探さなければならなくなります。
人工毛植毛を提供しているクリニックはあまりないので、その場合かなり困ったことになるでしょう。
●自毛植毛
自毛植毛の発毛効果は上手く定着すれば素晴らしい成果を上げます。
何より以後服薬などを続ける必要がありませんし、自分の髪が男性ホルモンの影響を受けずにヘアサイクルに従ってずっと生え変わってくるようになります。
ただし移植手術後一旦はすぐに抜け落ちてしまうことは忘れてはなりません。
そのため希望の髪型を得られるまで半年ほどの期間を見ていかなければならないことも覚えておきましょう。
また、自毛ですから移植に使われる毛根も自分の生来の活力を承継します。
元々あまり元気のない毛根しかない場合は男性ホルモンの影響がなくても自然的に活動を終えることになります。
以下は植毛を行っている代表的なクリニックです。
安さを取るならTOMクリニック、近さを選ぶなら全国展開をしているAGAスキンクリニックがオススメです。
ぜひ参考にしてみてください。
| 施術内容 | 施術回数 | 月額 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 自毛植毛 (500グラフト) |
１回 | 6,667円 (10年間の場合) |
800,000円 |
| AGA内服薬 | 10年間 | 8,000円 | 960,000円 |
| クリニック名 | 初期費用 | 500グラフト | 1000グラフト |
|---|---|---|---|
| アイランドタワークリニック | 200,000円 | 600,000円 | 1,200,000円 |
| 湘南美容クリニック | 無料 | 490,000円 | 880,000円 |
| クリニック名 | 無料相談 | 費用 | 症例数 | 全国展開 |
|---|---|---|---|---|
| アイランドタワークリニック | ◯ | △ | ◎ | ◯ |
| 湘南美容クリニック | ◯ | ◎ | △ | ◯ |
人工毛植毛の場合は数に制限が無いので一気に毛量を増やすことが可能です。
強い拒絶反応が無ければ自毛植毛のように一旦すぐに抜け落ちることはないのですぐに見た目の満足を得ることができます。
自毛ではないのでヘアサイクルという概念がありませんから生え変わるということもありません。
ただ異物であるために定期的に幾らかの毛は抜けてしまいます。
必要であればその都度移植を実施していかないと毛量を維持できなくなります。
拒絶反応が強く出る人では抜け落ちる毛の数が増えるため、追加実施する植毛回数や本数も増えてしまいます。
現在では人工毛植毛を受けられるクリニックはあまりないのです。
どのような反応が出るのか、その際の対処法はどうすれば良いのかをきちんと説明してくれるクリニックを探しましょう。
参考：毛根から抜け毛の原因を分析！今すぐできる抜け毛・薄毛診断
自毛植毛は上手く毛根が定着すれば以後は半永久的に効果が持続します。
というのも移植に使われる毛根は後頭部など男性ホルモンの影響を受けにくい性質を持つ細胞なので、ヘアサイクルを乱されることが無いからです。
ヘアサイクルは成長期だけでなく退行期や休止期もあるので髪の毛は必ず一定期間後に抜け落ちます。
そして次の成長期に合わせて生え変わり、これを繰り返します。
人工毛の場合はヘアサイクルが無いので生え変わるということはありません。
しかし抜けることはあります。
人工物ですから体は外へ追い出そうとするので徐々に抜けてしまうのです。
拒絶反応を示して一気に多量の毛が抜けることもあります。
どれくらいの期間抜けずにいられるかは人によって異なるので何とも言えませんが、半年に一回は追加の植毛が必要になると思っていた方が良いでしょう。
メンテナンスにかかる手間と費用を考えれば人工毛植毛は不利と言えるでしょう。
参考：AGA治療は保険適用外！？費用の相場と安く抑える方法まとめ
植毛治療の選択にあたり自毛植毛と人工毛植毛の検討をしてきましたが、現状では特段の事情が無ければ人工毛植毛は選択肢に入れる必要性は薄いといえます。
安全性の面で非常に不利であり、追加の植毛が定期的に必要になることも考えると自毛植毛の方が優秀です。
アメリカではすでに人工毛植毛が禁止されているようですし、日本国内でも実施できるところは限られます。
メンテナンスに定期的に通院することを考えるとかなり面倒です。
自毛植毛はその点心配ありません。
病院での治療薬では効果の薄い人、持病で薬の使用ができない人、同じく男性用の治療薬が使えない女性などは植毛治療を選択肢に入れることができます。
永続的な効果が期待できる点も嬉しいですね。
どうしても自分では薄毛の対策がわからない、自分に合った治療を受けたい、という方は、本サイトの病院検索からAGA治療のプロを探すことをおススメします。
間違った方法で対処してしまうと、悪化する可能性があるため、まずは、病院を探すところから始めましょう。
