注目のデュタステリドが持つAGA治療効果とは?
デュタステリドという成分がAGA、薄毛治療への効果を持つと言われているのをご存知でしょうか。
一般的には、AGAを治療する際にはフィナステリドという成分が入っている医薬品を用いるケースが多く見受けられますが、デュタステリドという成分の持つAGA治療効果にも最近注目が集まっています。
この記事ではデュタステリドがAGAにもたらす効果やそのメカニズム、フィナステリドとの違い、薬品の入手方法や服用する上での注意点等について解説を行っていきます。
そもそも、デュタステリドは前立腺肥大の治療成分として使われていました。
そんなデュタステリドがなぜAGA改善に効果が期待されているかというと、前立腺肥大を引き起こしている原因と関係があります。
前立腺肥大の原因としては様々な説が唱えられていますが、その中のひとつはジヒドロテストステロン(DHT)だと言われています。
前立腺にある5α-リダクターゼという酵素が男性ホルモン・テストステロンに作用することでDHTが生まれますが、DHTの濃度が高くなると前立腺に作用して前立腺肥大になるというのです。
DHTを作るきっかけとなっている酵素・5α-リダクターゼにはⅠ型とⅡ型という2つの型があります。
デュタステリドは、Ⅰ型の5α-リダクターゼもⅡ型の5α-リダクターゼも働きを抑えることができるので、DHTの生成も抑え、肥大した前立腺を縮小させことができます。
実際、デュタステリド0.5mgを経口投与し始めてから血清中のDHT濃度がどのくらい変化するのかという研究を行ったところ、デュタステリド投与開始から2週間が経過すると血清中のDHT濃度は87.5%減少し、六か月で血清中のDHT濃度は89.7%減少したという結果が出ています。
前立腺肥大を招いているとされているDHTですが、実はAGAの原因ともなっています。
DHTが毛包にあるアンドロゲン・レセプター(男性ホルモン受容体)と結合をすると、髪の毛のもとである毛母細胞の活性化が抑えられ、毛髪が短くなって成長をしないまま抜けてしまいます。
デュタステリドを使用することで前立腺肥大だけでなくAGAにも改善効果が期待できるということもあり、近年ではAGAの治療薬としても注目されるようになりました。
デュタステリドを利用することで、Ⅰ型・Ⅱ型ともに5α-リダクターゼの作用を抑えることが出来るので、AGAの原因であるDHTに男性ホルモン・テストステロンが変化する割合も10%程度にまで減らすことができるのです。
Journal of tde American Academy of Dermatology誌(オンライン版)2014年1月10日号に、デュタステリドとフィナステリドとの違いに関する研究結果が掲載されました。
これによると、AGAを発症している20~50歳男性の中から無作為にデュタステリド投与を受ける人とフィナステリド投与を受ける人に分けて24週間の治療を実施したところ、1日あたり0.5mgのデュタステリド投与を受けていたAGA患者は、フィナステリド投与を受けていたAGA患者と比べて、毛髪数(直径2.54cmの毛髪)と毛髪の太さが増したということが明らかになりました。
このような結果が出た理由としては、デュタステリドがⅠ型・Ⅱ型ともに5α-リダクターゼの作用を抑えることが出来ることに対し、フィナステリドはⅡ型の5α-リダクターゼにしか作用を抑えることが出来ない点が影響したと考えられています。
AGAへの効果が期待できるデュタステリドですが、副作用のことも考えておかなければなりません。
2010年に発表されたデュタステリドの副作用に関する研究によると、軽度ではあるものの、以下のような副作用が認められました。
●鼻咽頭炎
有効成分を含まない錠剤(プラセボ)を飲んでいたAGA患者の場合、75分の7(9.3%)の割合で鼻咽頭炎を発症しましたが、1日あたり0.5mgのデュタステリドを服用していたAGA患者の場合、73分の12(16.4%)の割合で鼻咽頭炎を発症しました。
プラセボを飲んでいたAGA患者の場合、75分の2(2.7%)の割合でED を発症しましたが、1日あたり0.5mgのデュタステリドを服用していたAGA患者の場合、73分の3(4.1%)の割合でED を発症しました。
しかし、デュタステリドを服用したAGA患者がEDを発症した割合は、フィナステリドを服用したAGA患者がEDを発症した割合と同程度だったそうです。
上記の試験結果のほか、日本国内でデュタステリドの臨床試験が行われた際には403例中44例(10.9%)に副作用がみられました。
副作用の発現が多かったものから順に見ていくと、
・ED:13例(3.2%)
・リビドー減退:7例(1.7%)
・乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房不快感など):6例(1.5%)
となっています。
なお、デュタステリドにはフィナステリドと同じように、男性胎児の生殖器などに悪影響を及ぼす可能性がありますので、女性はデュタステリドを服用したりデュタステリドを含むカプセルの内容物に触れたりしないように注意しましょう。
半減期とは体内の薬品成分濃度が体の排出機能によってる半分になる、つまり「体内の薬の成分の全体量が半分になるまでにかかる時間」を指しています。
デュタステリドの半減期は約3~5週間です。
その一方でフィナステリドは半減期が約3~8時間とされています。
そのためデュタステリドを服用する頻度はフィナステリドと比較すると少なくて良いのではと考えられています。
以下に、デュタステリドを含む医薬品を紹介します。
いずれもネット通販を利用した個人輸入代行などで手に入れる人が多いようです。
イギリスのグラクソ・スミスクライン社が販売している医薬品です。
日本ではアボルブの名前で販売されており、病院で処方してもらうことができます。
<購入先例>
・オオサカ堂
http://www.osakado.org/detail/000056_avodart.html
●デュタス
インドのドクター・レッディーズ社が製造販売する、アボダートのジュネリック医薬品です。
<購入先例>
・アイドラッグストアー
http://www.idrugstore.jp/product/48168
・ネット総合病院
http://www.net-hospi.com/product-383
インドのシプラ社が製造販売する、アボダートのジュネリック医薬品です。
<購入先例>
・くすりの宅急便
http://www.kusurinotakuhaibin.com/products/detail/316
・ライフパートナー
http://life-pt.net/dt.php?pid=1024
インドのランバクシー社が製造販売する、アボダートのジュネリック医薬品です。
・ネット総合病院
http://www.net-hospi.com/product-385
インドのインタス社が製造販売する、アボダートのジュネリック医薬品です。
・ネット総合病院
http://www.net-hospi.com/product-386
アボダート(アボルブ)はこれまでFDA(アメリカ食品医薬品局)も日本も、前立腺肥大症の治療薬として承認はしていましたが、AGA治療薬としては承認していませんでした。
しかし2015年にアボダート(アボルブ)が韓国に次いで日本でもAGA治療薬として公的に認められたため、現在一躍注目を浴びています。
ですがFDA(アメリカ食品医薬品局)では未だに前立腺肥大症の治療薬としての承認しかされていない点には注意が必要です。
また、重度の肝機能障害のある患者・5α-リダクターゼに対して過敏に反応する患者・女性・子どもには有害な為、服用しないようにしましょう。
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